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青森県タバコ問題懇談会BLOG

青森県の全面禁煙の飲食店マップ 青森県内の禁煙活動・情報

 5月31日の世界禁煙デーにあわせて、28日に八戸市公会堂で記念フォーラムが開催された。メインテーマである「タバコの煙のないまちでおもてなしを〜受動喫煙死1万5千人の衝撃」は、東京五輪のみならず、2020年にオープンする八戸市屋内スケート場に誘致していた世界選手権でも屋内全面禁煙が必須であることを暗示したものだが、厚労省の不完全な法案は国会に提出することすらできず、競合都市の中で唯一禁煙ではない八戸は誘致に失敗した。

 前半の講演では、三沢市の冨田絵里香氏が小中学生に対する喫煙防止教室の際に、最初の1本を吸わせないことに重点を置いた取り組みを紹介すると共に、「なぜ体に悪いタバコを売っているのか」という本質的な疑問にどう答えるのか、参加者に提起した。

 八戸市の石藤フキ野氏は、八戸市における喫煙対策の中で、市の施設が建物内禁煙以上になっていない状況を改善すべく取り組んでいく所存が述べられた。

 筆者(久芳)は、3年目となる私立高校と大学の敷地内禁煙化調査において、大学よりも私立高校の方が禁煙化率が低く、青森市では全大学・高校が敷地内禁煙となっているのに対し、弘前・五所川原では低い傾向が明らかなことを報告した。

 兵庫県タバコフリー協会副会長の薗はじめ医師は「世界はタバコゼロ社会へ〜市民が政策を動かした韓国に学ぶ」と題した特別講演において、日本と同じく世界最低水準だった韓国のタバコ規制に対し、医療界や消費者団体のトップをリーダーとする市民運動を、メディア正しく伝えて世論が醸成され、政治を動かし、大幅増税、画像警告、禁煙治療の無料化などを実現した経緯を紹介した。

 報道を通じてタバコ産業からの献金が悪であるとの認識が定着したことは、日本の政治とメディアの実態とは天と地の差であることを痛感させられた。

 講演の最後に、タバコはノーマルではないという認識の下に社会全体で規制しなければならず、不完全な法案なら成立せずに批判を浴びた方がいいと強調された。

 講演後、中心街の歩行者天国において、ゆるキャラ「いかずきんズ」と共に、肺年齢の測定やパンフレット・禁煙太郎飴の配布などの啓発活動を行なった(写真)。

 

  薗はじめ氏と山崎代表世話人(左)、筆者(右)

                 (撮影©瀬川征吉氏)

→調査全文PDF
→回答一覧表(PDF)

 2003年の健康増進法施行以降、全ての県立高校が敷地内禁煙となり、2014年には県内の全小中学校が敷地内禁煙となりましたが(2015年に大間町が脱落し、2016年に再度全市町村で実施)、私立高校および大学・短大・高専の実態は明らかになっていませんでした。

 


 2011年の東北大学全キャンパスの敷地内禁煙化から遅れること4年、青森県でも2015年より毎年調査を実施し、結果を公表するとともに、全校で早急に敷地内禁煙化を実施するよう働きかけております。

 

 本年(2017年)も大学11、短大5、高専1、私立高校17、合計34校全校より回答をいただきました。ご協力に感謝いたします。

 2015年と2016年の結果は、私立高校で敷地内禁煙の学校は17校中10校、学外施設も含めた全施設敷地内禁煙は8校、大学・短大・高専で敷地内禁煙の学校は17校中13校、学外施設も含めた全施設敷地内禁煙は12校で、この2年間で進展はなく、また、私立高校における敷地内禁煙の実施率が低いという問題が明らかになっていました。

 2017年の調査ではわずかな進展があり、私立高校で敷地内禁煙の学校は17校中13校(76.5%)、学外施設も含めた全施設敷地内禁煙は12校(70.6%)、大学・短大・高専で敷地内禁煙の学校は17校中15校(88.2%)、学外施設も含めた全施設敷地内禁煙は14校(82.4%)となりました。(一覧表およびグラフ)

 

 

 大学等で敷地内禁煙化100%に近づいたことはある程度評価できますが、私立高校の敷地内禁煙化率が大学等よりも低いという状況は変わっておりません。2003年の健康増進法施行後13年も経って私立高校の禁煙化が進んでいないことは、深刻な事態であると考えます。早急に全校で敷地内禁煙を実施することを強く要請します。

 私立高校のうち1校(弘前学院聖愛高等学校)では建物内での喫煙が可能となっていました(県内の小学校から大学までの全ての教育機関においてこの1校のみ)。

 

 また、市町村別に比較してみると、青森市ではすでに全ての私立高校と大学が全施設敷地内禁煙となっていたのに対し、弘前市(私立高校25%、大学・短大67%)、五所川原市(私立高校50%)では敷地内禁煙の実施率が低く、八戸市はその中間(私立高校83%、大学・短大・高専75%)という格差が明らかとなりました。

 

 

 なお、この結果については、5月28日の「世界禁煙デー記念フォーラム in 八戸」にて発表しました。

 

 

                 2017年(平成29年)5月24日
報道発表資料

青森県内の大学・短大・私立高校の禁煙化状況調査結果2017 および
世界禁煙デー記念フォーラム in 八戸(5/28)、受動喫煙防止法案について

               青森県タバコ問題懇談会代表世話人
                 山崎照光・鳴海 晃・久芳康朗
→PDF

1. 青森県内の大学・短大・私立高校の敷地内禁煙化調査2017
                         …別紙資料①

 当懇談会では2015年より毎年4月に標記の調査を実施し、大学11、短大5、高専1、私立高校17、合計34校全校より回答をいただきました。ご協力に感謝いたします。調査の趣旨、項目については別紙資料①を参照して下さい。

 2015年と2016年の結果はすでに公表してあり、私立高校で敷地内禁煙の学校は17校中10校、学外も含めた全施設敷地内禁煙は8校、大学・短大・高専で敷地内禁煙の学校は17校中13校、学外も含めた全施設敷地内禁煙は12校で、この2年間で進展はなく、また、私立高校における敷地内禁煙の実施率が低いという問題が明らかになりました。

 本年の調査ではわずかな進展があり、私立高校で敷地内禁煙の学校は17校中13校(76.5%)、学外も含めた全施設敷地内禁煙は12校(70.6%)、大学・短大・高専で敷地内禁煙の学校は17校中15校(88.2%)、学外も含めた全施設敷地内禁煙は14校(82.4%)となりました。

 大学等で敷地内禁煙化100%に近づいたことはある程度評価できますが、私立高校の敷地内禁煙化率が大学等よりも低いという状況は変わっておりません。2003年の健康増進法施行後、2004年には県立高校が敷地内禁煙になったにも関わらず、その後13年も経って私立高校の禁煙化が進んでいないことは、深刻な事態であると考えます。早急に全校で敷地内禁煙を実施することを強く要請します。私立高校のうち1校では建物内での喫煙が可能となっていました(県内の小学校から大学までの全ての教育機関においてこの1校のみ)。

 なお、結果の詳細および資料については、5月28日世界禁煙デー記念フォーラムにて発表し、その後ホームページにも掲載する予定です。

2. 国際条約に則った「罰則付きの例外なき屋内全面禁煙」を規定した受動喫煙防止法制定を求めます

 現在、厚生労働省が提出を準備している受動喫煙防止法案が、与党内の反対により骨抜きとなり、法案提出すらできないのではないかと危惧されています。メディア等でもその内容について賛否両論が報じられていますが、この議論は世界的には2006年の米国政府報告書で決着しており、2007年のWHOタバコ規制枠組み条約(FCTC)ガイドラインにおいて「例外のない屋内全面禁煙」が求められているのです。当然のことながら、日本政府もこれに賛同しており、国際条約を遵守する義務があります。

 厚生労働省案は世界的には認められていない分煙を残した不完全な対策であり、これを「厳しすぎる」として反発している国内の状況は、世界の常識とかけ離れたガラパゴス状態にあると言えます。

 昨年公表された厚生労働省の『たばこ白書』において、受動喫煙による死亡が年間約1万5千人にのぼり、日本の受動喫煙防止対策は世界最低レベルだとWHOが評価していることが明記されました。家庭や職場などの身近な環境において毎年これだけの犠牲者が出ていることに対し、国際条約の求める有効な対策を実施してこなかった政府の責任は免れません。受動喫煙死は限りなくゼロ近づけることが可能であり、また、その義務があります。

 私たちは、利用客のみならず従業員の健康と命を守るために、例外のない屋内全面禁煙を定めたに法律の制定を求めます。

 日本医師会でも、例外なき屋内全面禁煙を求める署名活動を開始しています。 …別紙資料②③

3. 世界禁煙デー2016記念フォーラム in 八戸(5/28)を開催します
                        …別紙資料④

 5月31日はWHO世界禁煙デーです。本年度の世界禁煙デー記念フォーラムは「タバコの煙のないまちで おもてなし を 受動喫煙死1万5千人の衝撃」と題して、八戸市公会堂で開催します。これまで青森、弘前、八戸の各市で開催してきましたが、八戸市では7年ぶりの開催となります。

 今回は、三沢市における小中学生への喫煙防止教育、八戸市の喫煙防止対策、当懇談会が県内で継続してきたタバコのない青森を目指す活動の紹介に加えて、兵庫県タバコフリー協会副会長(日本タバコフリー学会理事)の薗はじめ医師による「世界はタバコゼロ社会へ 市民が政策を動かした韓国に学ぶ」と題した特別講演を予定しています。

 薗はじめ氏は青森県出身で、当懇談会(旧名・青森県喫煙問題懇談会)の創始者であり、県内における禁煙活動、禁煙治療のパイオニアとして活動を続け、その後も県外から青森県の禁煙活動を指導、助言してきた女性医師です。更に、国際学会への出席や、2016年の日本タバコフリー学会学術総会(神戸市)会頭を務めるなど、国際的な活躍を続けております。

 すでに、世界的には受動喫煙防止対策は過去の議論となり、現在は世界各国でタバコゼロ国家を目標とした包括的な対策(タバコ税大幅増税、画像警告、プレーンパッケージ、子どもが同乗した自動車内での喫煙禁止など)へと完全にシフトしています。

 最短命県で喫煙率男性1位・女性2位という青森県の状況から脱却するためには、包括的なタバコ規制政策により喫煙率を激減させることが最も優先順位の高い課題です。

 八戸市において国際スケート大会を開催するためには、グローバルスタンダードである「例外なき屋内全面禁煙」を定めた法律・条例が必要です。受動喫煙の残る飲食店・ホテルで国内外からの選手・観客をお迎えすることはできず、また、そのような都市では大会の招致すらできません。

 日時 2017年 5月28日 (日) 10:00〜
 会場 八戸市公会堂 大会議室(2階リハーサル室) 参加無料
 プログラム詳細 別紙資料④(チラシ)参照

 なお、フォーラム終了後、八戸市三日町で開催される「はちのへホコ天」において、肺年齢の測定、禁煙太郎飴・禁煙うちわの配布などの街頭活動を実施することになっております。いかずきんズも賛助出演の予定です。

連絡先 〒030-0813 青森市松原1-2-12
    青森県タバコ問題懇談会事務局
    TEL : 017-722-5483 FAX : 017-774-1326
    E-mail:kinen.aomori@gmail.com http://aaa.umin.jp/

別紙資料

①大学・私立高校アンケート2017
 http://aaa.umin.jp/data/2017/201704daigaku.pdf

②日本医師会 1. 署名趣意書 2. 署名用紙
 http://www.med.or.jp/people/info/people_info/005096.html

③日本医師会パンフレット「禁煙は愛」
 http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20170322_1.pdf

④世界禁煙デー記念フォーラム2017 in 八戸(チラシ)
 http://aaa.umin.jp/data/2017/20170528hachinohe.pdf

想定される質問と回答

大学の敷地内禁煙は実際に守られているのか。違反者へのペナルティはあるのか

 この調査では実施状況の詳細な情報を求めておらず、規則が制定されていること自体が重要と考えております。2011年にキャンパス内全面禁煙を実施して注目を集めた東北大学でも、隠れ喫煙者は完全にゼロではないが、趣旨は着実に浸透してきているとのことです。大学の禁煙化は違反者を罰することが目的ではなく、全国的にも入学時に誓約書を提出している一部の大学を除けば、強制力を伴うものではありません。

教職員への禁煙を強制するものではないか。一律の禁煙化ではなく喫煙者への配慮が必要ではないか

 大学の禁煙化は単に受動喫煙を防止するだけでなく、学生の喫煙開始を防止し、更には教職員の喫煙率の低下を目標とすべきものです。勤務時間外、大学敷地外での喫煙を禁止することは当然できませんが、ニコチンという薬物の依存症であり、死亡原因のトップであるタバコに対して、学生のみならず教職員の健康と命を守るために、各大学・短大・高校が率先して積極的な取り組みを実施することを期待しています。

飲食店を全面禁煙にすれば客が減るのではないか

 世界中の国や州で「例外のない全ての飲食店の全面禁煙」が問題なく実施されており、飲食店業は繁栄を維持しています。タバコ産業から資金提供を受けていない研究において「飲食店を全面禁煙にすれば客が減る」というデータは得られておらず、WHOでも同様の結論を公表しています。

 喫煙者は今後も減り続けます。客は禁煙店を探していますが、見つからないため止むを得ず喫煙店を利用しているというのが実態です。飲食店を含む職場の全面禁煙は健康増進法(2003年)および労働安全衛生法でも実施が求められており、年間1万5一千人もの死者が推計されている現在、客や従業員に受動喫煙を強いている状況は人権侵害、労働者の健康と命を守る義務違反と言っても過言ではありません。

 

 

世界禁煙デー 2017 記念フォーラム in 八戸
タバコの煙のないまちで「おもてなし」を
 〜 受動喫煙死1万5千人の衝撃 〜

日時 2017年 5月28日 (日) 10:00〜
会場 八戸市公会堂 大会議室(2階リハーサル室)
    八戸市内丸1丁目1-1 TEL 0178-44-7171
参加無料

<PDF>


10:00〜 講演
「三沢市における小中学生に対する喫煙防止教室の実際」
  三沢市健康推進課  冨田 絵里香 氏
「八戸市における喫煙対策と今後の取り組み」
  八戸市保健所健康づくり推進課  石藤 フキ野 氏
「タバコのない青森をめざす懇談会の活動+大学の禁煙化」
  くば小児科クリニック  久芳 康朗
  (青森県タバコ問題懇談会代表世話人)

10:50〜 特別講演
「世界はタバコゼロ社会へ
    市民が政策を動かした韓国に学ぶ」
  豊中市 薗はじめクリニック 薗 はじめ 先生
 (兵庫県タバコフリー協会副会長
   ・日本タバコフリー学会理事)

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■ 受動喫煙で年間1万5千人もの人が死亡しています(厚生労働省「タバコ白書」2016)

男性   4,523人
女性 10,434人

<男女合計>
肺がん     2,484人
虚血性心疾患  4,458人
脳卒中     8,014人
乳幼児突然死症候群 73人
合計     約1万5千人

この1万5千人の多くは、家庭(家族)や職場(同僚・上司・飲食店などの客)のタバコが原因であり、男性より女性の方が2倍以上多くなっています。乳幼児突然死症候群(年間約150人)の半数は親のタバコが原因です。WHOは屋内全面禁煙をタバコ規制枠組み条約の加盟各国に義務づけています。(2010年が実施期限でした)
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■ 主催 青森県タバコ問題懇談会 青森市橋本3-15-5 TEL 017-722-5483 禁煙飲食店HP  http://aaa.umin.jp/aomori_map.html

■ 後援 青森県、青森県教育委員会、青森県薬剤師会、青森県医師会、青森県歯科医師会、青森県看護協会、八戸市、八戸市市教育委員会、八戸市医師会、八戸歯科医師会、青森朝日放送、青森ケーブルテレビ、青森テレビ、青森放送、朝日新聞青森総局、エフエム青森、NHK青森放送局、河北新報社、産経新聞社青森支局、デーリー東北新聞社、東奥日報社、日本経済新聞社青森支局、毎日新聞青森支局、陸奥新報社、読売新聞青森支局、八戸テレビ放送、コミュニティラジオ局BeFM、青森県保険医協会

→PDF
                 平成29年(2017年)4月7日
青森県内の大学・短期大学
     高等専門学校
     私立高等学校 施設管理責任者 各位

青森県内の大学・短大・高専・私立高校における敷地内禁煙化実施状況に関する調査のお願い

             青森県タバコ問題懇談会 代表世話人 
                山崎照光、鳴海 晃、久芳康朗

謹啓 日頃より県内外の青年の教育および健全育成のためご尽力いただき深謝申し上げます。2015年から実施している本調査にご協力いただき大変ありがとうございました。青森県による調査でも、小中高生の喫煙率が激減していることが明らかになっていますが、高校卒業前後の喫煙開始を防止することが課題となっております。
 2016年末までに、全ての県立高校と公立小中学校が敷地内禁煙となり、大学・短大・高専・私立高校でも敷地内禁煙の実施が着実に進んでいる状況が当会の調査で明らかになりました(結果を同封します)。
 既に敷地内禁煙を実施されている大学・高校等には度重なる調査でご迷惑をおかけしますが、全校での実施が確認されるまで調査を続けさせていただく所存ですので、再度の調査にご協力下さいますようお願い申し上げます。

貴校の施設の禁煙化状況について、あてはまる欄に◯をつけてください(各行1つずつ)

大学・学校名[   ]連絡先電話(   )担当者(    )
      [敷地内禁煙 建物内禁煙 建物内分煙 措置なし]
A. 大学・学校敷地内の全施設                
B. 大学・学校外の施設    
1) 運動施設・研究施設・その他の施設                
2) 合宿所・研修施設などの宿泊施設                
3) 学生寮                

敷地内禁煙が未実施の場合、禁煙化の実施予定があれば教えて下さい(              )

★ ご回答いただく際の留意事項

大学と短大が同一敷地内にあり施設を共有している場合は、回答が重複する形になりますが、調査の目的が「各大学・短大の敷地内禁煙化が学校数の割合でどの程度達成できているか」を経時的に調査比較することにありますので、各校それぞれ別々にご回答下さいますようお願いします。

ご回答の分類は、全ての施設の建物内に喫煙可能な場所がない場合に「建物内禁煙」、駐車場なども含めて敷地内に喫煙できる場所がない場合に「敷地内禁煙」として下さい。

屋外の運動施設の場合、グラウンドや観客席などの施設全てが禁煙となっていれば「建物内禁煙」として下さい。運動施設等の施設が道路をはさんだ隣接地にある場合は「A」に含め、隣接しない別の場所にある場合には「B」に含めて下さい。該当施設がない場合には空欄のままにして下さい。

調査結果はメディアを通じて発表し、ホームページにも掲載させていただきます。http://aaa.umin.jp/

★ ご回答の送付先 FAX  017-774-1326 (4月27日までにご回答下さいますようお願いします)
 お問い合わせ先 青森市橋本3-15-5 青森県タバコ問題懇談会事務局 TEL  017-722-5483

 

第10回「無煙のまちづくりの日」記念シンポジウム
「タバコフリーで最短命県返上を -4
 受動喫煙ゼロと喫煙率低下で健康寿命アップ」
 2016/12/3

→報告全文PDF


 2016年12月3日、青森県タバコ問題懇談会は、弘前市の土手町コミュニティパークにおいて、「タバコフリーで最短命県返上を -4 受動喫煙ゼロと喫煙率低下で健康寿命アップ」をテーマとして第10回「無煙のまちづくりの日」記念シンポジウムを開催した。シンポジウムに先立ち、弘前市副市長の山本昇氏から開会のご挨拶をいただいた。

◆「無煙のまちづくりの日」とは

 司会の山崎照光氏(懇談会代表世話人)から「無煙のまちづくりの日」の由来について説明があった。
 子どもたちをタバコの害から守るため、全国初の屋外タバコ自販機撤去条例を制定し、県内で最も早くから小中学校の敷地内禁煙や喫煙防止教育を実施するなど、世界に誇れる取り組みを続けてきた深浦町の故・平沢敬義町長の業績を称え、その遺志を継いで無煙社会をつくっていくために、命日である12月8日を『無煙のまちづくりの日』に制定した。
 青森県タバコ問題懇談会では、毎年『無煙のまちづくりの日』にあわせて、県内のタバコ規制対策状況の発表などの活動を行っている。

◆短命県を脱するためには禁煙促進は不可欠

 懇談会事務局の新谷進一氏が「青森県内40市町村における喫煙対策の現状とランキング」と題して講演した。当懇談会では2008年から県内全市町村の公共施設および公立学校の喫煙対策状況を毎年調査集計し公表している。
 全施設(1,938施設)の喫煙対策実施状況をみると、2016年度では敷地内禁煙853施設(44%)、建物内禁煙925施設(48%)、施設内分煙100施設(5%)、喫煙対策なし60施設(3%)であった(図1)。
 今年初めて平内町が、全ての施設で敷地内禁煙を達成した。また今別町、蓬田村、板柳町、鶴田町、田舎館村、七戸町、横浜町、むつ市、東通村、風間浦村の10市町村では、全ての施設が敷地内禁煙もしくは建物内禁煙を達成した。
 しかし30の自治体(県も含む)に存在する施設内分煙(100施設)および喫煙対策なし(60施設)を合計した160施設(8.3%)は、「屋内完全禁煙」を求めるタバコ規制枠組み条約(FCTC)の「受動喫煙防止ガイドライン」に違反している。該当する自治体は、日本国政府が批准しているFCTCに則り、早急に全ての公共施設を建物内禁煙とするべきであると指摘した。
 また各市町村における喫煙対策状況について、独自に喫煙対策総合点数を計算し評価したところ、県内で最も禁煙化が進んでいる自治体は平内町であり、喫煙対策総合点数は100点であった。またワーストは昨年と同様に佐井村で56.3点であった(図2)。

図1 公共施設・公立学校の喫煙対策の変遷

敷地内禁煙や建物内禁煙の施設は増加し、施設内分煙や喫煙対策なしの施設は減少した。

図2 喫煙対策総合点数による自治体ランキング

県内で最も禁煙化が進んでいる自治体は平内町(100点)、ワーストは佐井村(56.3点)。

◆懇談会弘前支部の鳴海晃氏が「弘前市内の公共的施設におけるPM2.5測定と受動喫煙対策の現状」と題して講演した。
 2016年8月に制定された「弘前市たばこの健康被害防止対策の指針」(http://www.city.hirosaki.aomori.jp/fukushi/kenko/tobaccoshishin-all.pdf)によると、宿泊施設、飲食店、娯楽施設を含む公共的施設では全て建物内禁煙を目指すことになった。
 そこで今年度から弘前市市民参加型まちづくり1%システム事業として市内の公共的施設の受動喫煙対策状況を継続的に調査していくこととした。公共的施設の受動喫煙対策状況が、「敷地内禁煙、建物内禁煙、分煙、自由喫煙」のいずれであるかを、開設者に対しアンケートで調査した(297施設に送付し、回収率は32%)。
 その結果、施設間で大きな格差が存在した。医療機関(薬局、病院、歯科医院)は80%以上で建物内禁煙以上を達成していたが、旅館・ホテルは8%、遊戯業は0%、飲食店は36%であった(図3)。

図3 公共的施設の喫煙対策状況(2016年10月)


 また「弘前市たばこの健康被害対策の指針」の認知度について調査したところ、認知度は医療関連機関では低く、むしろ遊技業、旅館ホテル業界、料理飲食店で比較的高いという結果であった(図4)。

図4 弘前市たばこの健康被害対策の指針の認知度


 また市内のカラオケスナック、ホテルの喫煙所、軽自動車の中で、PM2.5を測定したところ、環境省の外出自粛基準である70μg/m3を遙かに上回るPM2.5が検出された(図5、6)。

図5 PM2.5測定(弘前市鍛冶町のカラオケスナック)


図6 PM2.5測定(弘前市内某ホテル・ロビーの喫煙コーナー)


 弘前市においては自由に喫煙でいる環境が多く存在しており、今後も市民への啓発活動を行い、タバコに寛容な社会を変革していく必要があると訴えた。

◆弘前市健康づくり推進課主幹の山内恒氏が、「弘前市たばこの健康被害防止対策の指針について」と題して講演した。
 弘前市は、①平均寿命が短い、②がんによる死亡率が高い、③若い世代の喫煙率が高いという現状があり、疾病予防の観点から、たばこの健康被害防止に向けた各主体の役割と具体的な対策を「行動指針」として示すことになった経緯を説明した。
 指針は、①次世代の健康の確保、②成人の喫煙率の減少、③受動喫煙防止の環境作りの「3つの柱」からなり、今後は市民・関係者(団体)・市が「3つの柱」に基づき、それぞれの役割を認識しながら一体となって継続的かつ段階的に取り組みを進めようと訴えた。

◆最後に産業医科大学 産業生態科学研究所 健康開発科学研究室教授の大和浩氏が、「喫煙と受動喫煙による深刻な健康被害の現状と、周回遅れの日本のタバコ対策」と題して講演した。
 日本では喫煙による疾病で年間13万人が亡くなり、さらに受動喫煙でも年間1万5千人が亡くなっている現状がある中で、最も有効な喫煙対策はタバコ税を大幅に引き上げること(先進国では1箱1000円)であると強調した。
 また分煙では十分な受動喫煙対策にならないことを、飲食店や空港の喫煙室でPM2.5を実際に測定したデータを用いて証明し、お客さんの利便性だけではなく、従業員の職業的な受動喫煙を防止する観点からも屋内全面禁煙の必要性を説いた。
 海外では職場、レストラン、バーを一律に禁煙にすることで、急性心筋梗塞、脳卒中、呼吸器疾患による死亡が減少していることや、飲食店の営業収入が減少しなかったことを紹介した。オリンピック開催地は2004年のアテネ大会以降受動喫煙を防止する法律・条例が制定されており、中国(2008年北京)や韓国(2018年平昌)でも飲食店が全面禁煙になっていることから、2020年の東京五輪までに屋内全面禁煙を達成する必要性を説いた。
 新型タバコについても言及し、通常のタバコに比べると刺激臭は少ないが、PM2.5は発生していることから、少なくとも禁煙区域での使用は禁止するべきだと強調した。
 また厚労省の<喫煙室を設ける>たたき台について、日本は韓国と英国の中間を目指すように提示されているが、韓国では実際には喫煙室はどこにもなく、五輪開催国として不十分な対策であると指摘した。

第10回「無煙のまちづくりの日」記念企画
『タバコフリーで最短命県返上を - 4 受動喫煙ゼロと喫煙率低下で健康寿命アップ』

2016年12月3日(土)
弘前市・コミュニケーションプラザ

1) 「青森県内40市町村における喫煙対策の現状とランキング」
    青森県保険医協会 新谷 進一 氏
→調査結果(表)
→まとめ

2) 「弘前市内の公共的施設におけるPM2.5測定と受動喫煙対策の現状」
    ナルミ医院 鳴海 晃 氏

3) 「弘前市たばこの健康被害防止対策の指針について」
    弘前市健康づくり推進課 山内 恒 氏
→配布資料PDF

特別講演
「喫煙と受動喫煙による深刻な健康被害の現状と、周回遅れの日本のタバコ対策」
 産業医科大 産業生態科学研究所 健康開発科学研究室
             大和 浩 教授
→配布資料PDF
 

10月15日に標題のような意見交換会を開催します。案内が届いていない方でもどなたでも参加できますので、興味のある方は是非ご参加ください。

「三八地域における喫煙対策を推進するための意見交換会」のご案内

          青森県タバコ問題懇談会八戸支部
                    代表世話人 久芳 康朗
                      世話人 伊藤 圓子
                      世話人 小池 智彦

平素よりタバコ問題をはじめとする県民の健康問題についてご尽力いただき感謝いたします。この度、標題のような自由な意見交換会を開催することになりました。有意義で次に繋がる会にしたいと思いますので、是非ともご出席下さいますようお願い申し上げます。

● 日時 2016年10月15日(土)15:00〜17:00
● 会場 八戸市小中野公民館2階会議室

1. 話題提供「タバコ問題の現状と課題 八戸は県内三市で最低レベル?」(30分)
     くば小児科クリニック 久芳康朗
        (青森県タバコ問題懇談会代表世話人)
 ・青森市と弘前市では受動喫煙防止ガイドライン策定
 ・禁煙の飲食店シール&HP
 ・受動喫煙死1万5千人のインパクト
   『タバコ白書2016』が指し示す対策とは?
 ・タバコフリー学会2016報告
   世界と日本のタバコ対策の最新情報 その他

2. 参加者の自由意見交換 …教育・禁煙支援・治療・規制政策などについて
 ・配布資料がある場合には、お持ちいただくか、事前に連絡いただければ印刷します

3. 「世界禁煙デー記念フォーラム2017 in 八戸」開催についてのご相談
 ・日時 2017年5月28日(日)
 ・会場八戸市公会堂大会議室(リハーサル室)
 ・開催内容・講師等未定
   行政やメディア等とタイアップした継続性のある対策を…
 ・終了後 はちのへホコ天で街頭PR活動予定(肺年齢チェッカーなど)

主 催:青森県タバコ問題懇談会八戸支部
    E-mail kubayasuro@gmail.com
連絡先:〒030-0823 青森市橋本3-15-5
    青森県タバコ問題懇談会事務局 TEL 017-722-5483

—-— FAX宛先 017-774-1326 ——————
「三八地域における喫煙対策を推進するための意見交換会」(10/15)に
  ・出席する
  ・欠席する
氏名          
所属・職種等               
2016年 参議院議員選挙 立候補予定者 タバコ問題アンケート・回答

→回答PDF
→依頼状PDF

ご回答いただいた立候補予定者:山崎力氏、田名部匡代氏、三國佑貴氏、吉俣洋氏

1. WHOタバコ規制枠組み条約 (FCTC) の受動喫煙防止ガイドラインでは、2010年2月までに「飲食店を含む全ての公共的施設の屋内全面禁煙の法制化」を求めていましたが、国内・県内の受動喫煙防止対策は民間の自主的努力に任されたままの状態で、ほとんど進展していません。青森県では受動喫煙防止対策を今後どのように進めていくべきとお考えでしょうか?

i. 国が公共的施設の屋内全面禁煙を法制化するのを待つ
ii. 法制化が実現する前に、県で公共的施設の屋内全面禁煙を定めた条例を制定する
 …田名部匡代氏、吉俣洋氏
iii. 法制化または条例制定の際に、屋内全面禁煙ではなく分煙も選択できるようにする
 …三國佑貴氏
iv. 現在の健康増進法・局長通知による努力義務のまま、民間の自主的努力にまかせる
v. その他
 …山崎力氏(青森県では歩行喫煙行動が多い→こちらを先に条例で対応すべきではないか)

2. タバコ税増税は、①喫煙率低下(特に未成年の喫煙率激減)とタバコ病死の減少、②医療費減少、③短期的な税収増加という「一石三鳥」の効果が見込める喫煙規制政策の切り札であり、FCTCでもタバコ税増税を各国政府に求めていますが、日本のタバコ価格は先進国で最低レベルに留まっています。今後どの程度までタバコ価格を引き上げるべきでしょうか?

i. 440円程度(これ以上の増税に反対)
ii. 500円?600円程度
iii. 700円?800円程度 …田名部匡代氏、三國佑貴氏
iv. 900円?1000円程度
v. 1000円以上 …吉俣洋氏
ⅵ.その他 …山崎力氏(酒税とのバランスを考慮すべきで一概に言えない)

3. 選挙事務所や集会・パーティー等において受動喫煙防止対策を実施されていますか?

i. 屋内全面禁煙にしている …山崎力氏、三國佑貴氏、吉俣洋氏、
ii. 受動喫煙防止対策が不十分だったが、今後は屋内全面禁煙にする
iii. その他 …田名部匡代氏:分煙

4. 貴方はタバコを吸いますか?

i. タバコは吸わない …三國佑貴氏、吉俣洋氏、
ii. 以前吸っていたがやめた …田名部匡代氏
iii. 現在も喫煙している
ⅳ.その他 …山崎力氏(禁煙と喫煙をくり返している)

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                     2016年(平成28年)5月9日
参議院議員選挙 立候補予定者        殿

    タバコ問題についてのアンケートのお願い

                青森県タバコ問題懇談会 代表世話人
                   山崎照光、鳴海 晃、久芳康朗

謹啓 青森県タバコ問題懇談会はタバコによる健康被害から県民の命を守るために活動している市民団体です。県内における主要な選挙の立候補予定者にタバコ問題についてのお考えを伺い、有権者の選択の一助とさせていただくために、アンケート調査を実施しております。大変お忙しいところ恐縮ではございますが、調査にご協力下さいますようお願い申し上げます。

★ タバコによる健康被害の現状と青森県における課題 (お手数ですが最初にご確認下さい)

・喫煙により世界で毎年500万人以上*1、国内では約12万人*2 が死亡し、受動喫煙でも世界で約60万人*1、国内で6800人以上*3 が死亡していると推計されている *1 WHO *2 *3 厚生科学研究
・喫煙・受動喫煙は先進国では早期死亡の第一の原因で、予防可能な最大の原因である
・青森県は男女とも平均寿命が最も短く、喫煙率も男性1位、女性2位である
・青森県の小中高校生の父親の5割以上、母親の約1/4は喫煙している(2011年県調査)
・健康あおもり21で喫煙率の低下、未成年の喫煙率ゼロ、受動喫煙防止は最重点課題である
・2003年に健康増進法が施行され、2005年にはタバコ規制枠組み条約 (FCTC) が発効した
・日本政府も含む全加盟国一致で採択された FCTC 受動喫煙防止ガイドライン(2007年)で、日本に求められた「屋内全面禁煙の義務化」の期限は2010年2月だった(6年前)
・2010年2月に「屋内は原則として全面禁煙」を骨子とした厚生労働省局長通知が出された
・2014年には労働安全衛生法が改正されたが、職場の受動喫煙防止対策は義務化されなかった
・そのため飲食店を含む職場、民間施設における対策は遅々として進まず、県内でも全面禁煙の飲食店はごくわずかで、県民や従業員、県外からの観光客も受動喫煙の被害を受けている
・2014年にはロシア、2015年には韓国が飲食店全面禁煙を実施し、飲食店内で喫煙できる国は主要国ではほぼ日本のみとなっており、その中でも青森県は対策の遅れた県の一つである

今回の選挙において、私たちは「県民の命を最優先する政治」という観点からご回答を重要な判断基準にしたいと考えております。趣旨をご理解いただきご協力下さいますようお願い申し上げます。ご回答は、5月23日までにFAXでお送りいただければ幸いです。結果は報道機関を通じて発表し、ホームページにも掲載して多くの県民にお知らせいたします。今後ともタバコ問題を含めて県民の健康と命を守るためにご尽力くださいますようお願い申し上げます。
                               敬白

世界禁煙デー 2016 記念フォーラム in 弘前
『タバコ0(ゼロ)社会を実現するために タバコフリー世代を育てよう』

2016年5月29日(日)
弘前市文化センター大会議室

→チラシ

総会
→活動記録2015-2016
→開催記録1998-2016
→入会案内

フォーラム

1) 「若者の喫煙と健やか力の現状 学生の健康度意識調査結果から」
     弘前学院大学社会福祉学部3年 折井 史仁、盛 生弥
→配布資料

2) 「弘前市内小学校における喫煙予防教室の取り組み」
     マエダ調剤薬局 前田 峻輔
→配布資料

3) 「弘前市におけるタバコの健康被害防止対策の取り組みについて」
     弘前市健康づくり推進課 山内 恒
→配布資料

4) 「スポーツと禁煙が短命県脱出のカギ」
     八戸市 くば小児科クリニック 久芳 康朗
→配布資料

5) 「弘前発 歌とダンスのパフォーマンス〜津軽ノンスモーキング〜」

  制作秘話と上映
     弘前大学医学部社会医学講座ビデオレター
→動画「受動喫煙防止ミュージックビデオ」(Youtube)